TOP >> Word >> 冷酷の晨



★Short Poetry
囁きは夢の速さ
水中花
風の結末
別離
眩暈
生命への畏敬
深夜
現実逃避の賢者
狂おしき夜
風の行方
忘れられた問い
軌跡
虚空への祈り
運命の手綱
束縛の意識

★Long Sentence
Poetry
寒天を往く途 …NEW!
雨の中の青い幻
雪降る夜に
信頼された矛盾
虹を見れなかった君のために
透過光
紺碧の空
冷酷の晨(あした)
閉鎖された外界
夢を見ていた頃に
透きとおった絶望
錯覚という出逢い
純粋なる絶望

★Prose
時を告げる孤独

★Story
瑠璃の瞳 …NEW!
冷酷の晨(あした)

安らかな眠りを見れない 安らかな朝を待てない
外気と陽の冷たさが僕を突き刺す 意識は眩む
目映ゆさに曝け出された罪に脅えて 僕は
愚かさや穢れを思い知るか 廃虚に降り注ぐ陽射しの中で


いつの頃からか 夢は妄想だった
目醒めは 憂鬱と倦怠だった


疲弊は眠気と 身体に寄生し
空ろな気持ちで震えていた微動
眩暈でぼやけた晨に 葬られてゆく日毎
僕は日常への救済という祈りをもって 希望を失った


未来は宿命と名乗り 星の軌道は逸らされず
時は確実に進む 心を置き去りにする


幻想と夢に白昼を漂い 明日とは時を辿る記憶の一端だった
芒洋さに翻弄されぬ様にと 人は時を区分して掌握しようとしたが
それが眠りと目醒めとで構成された 晨昏であるならば
僕は既に その術を失いつつあったのだ


何かにぶつかると その儘くずおれた
視界を遮断されると そのまま目を伏せた


何気なく幸せに暮らしていけた 
僕がまだ自分を知らず 社会を認識せずにいた頃
苦しみや悲しみも多く 楽しさや安らぎを感じられた頃
今は 生きてゆくだけで 日々は苛酷だ


僕は生きている事で 僕を見失う
自分自身を見つけられない事で 僕は僕を傷つけるだろう
貌にならない自己への不安と焦燥で
上手く眠れない 安らぎは見えない


多くのものを知る度
何もわからなくなる


それはかけがえのないものへの 消し去れない喪失感だった
いつか何かを知り得るだろうかと問いかける
その夜の闇にその朝の陽に
声は反響してゆく 冷たい空漠とした晨に
答えはかえらない 決して決して 戻らないのだ


安らかな夢を 見れない
安らかな夜を 知らない


忘れられぬ夢に 叶えられぬ夢に脅えて
暁のころただひとり ひっそりと微かに 瞳の奥で
祈りが目を醒ます 眠れずに過ごした夜の
面影に身を横たえながら