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宝石の基礎豆知識。

「宝石」と呼ばれるモノは、通常「貴石」と「半貴石」に大別されています。大気中の埃には石英の微粉が多く含まれている為、石英(モース硬度/7)よりも硬度が低い場合、空気中の埃で傷つく虞があります。その為財産性・価値としての判断から、モース硬度/7.5以上のものを「貴石」、それ以下であれば「半貴石」と呼びます。但しこれはあくまで硬度による分類であり、半貴石の中には貴石以上に価値が高い物も多いです。
*特に真珠はモース硬度で言えば3〜4相当。

◆モース硬度/引っ掻きに対する硬さの指標。硬度の数字はあくまで順番であり、1〜9までの差より、9と10の間の差の方が格段に大きいです。

10/ダイヤモンド……………… 地球上で最も硬い
9/コランダム(サファイア、ルビー)
8/トパーズ
7/石英(水晶・瑪瑙)…………硝子を傷付ける
6/長石(オーソクレーズ)……鉄ヤスリで傷が付く
5/アパタイト(燐灰石)………ナイフで傷が付く
4/蛍石(フローライト)………ナイフで容易に傷が付く
3/方解石(カルサイト)………銅貨で傷が付く
2/石膏(ジプサム)……………爪で傷がつく
1/滑石(タルク)………………爪で傷がつく

◆靱性/割れや欠けに対する強さのこと。モース硬度とは本質が違い、ダイヤモンドはそれ程強くはなく、エメラルド(モース硬度/7.5)やトパーズはそれよりも更に弱い石です。逆に靱性で言えば、翡翠や瑪瑙は粘りがあり強い石。

◆カラット:Carat/宝石の重さを量る単位。サイズではなく重量単位なので、石の比重によりカラット毎の大きさは異なります。一般的なブリリアントカットのダイヤモンドで言えば、1カラット=直径6.5mm。
語源はギリシャ語でカレント、という豆(いなご豆)から来ているというのが一般的。この豆が非常に均一なサイズであったことから、単位とされたそうです。

◆劈開性/宝石が一定方向に割れることを劈開、と呼びます。この劈開は鉱物を形成する結晶構造に影響されており、結晶面に対して平行、直角、斜方向などに綺麗に割れます。その石の性質を劈開性と呼び、完全、明瞭、不明瞭とに大別されます。完全なものは劈開面は殆ど滑らかと言える程綺麗に割れ、その性質から靱性が弱い=衝撃に弱く欠けやすい石です。
一方、割れずに欠けて崩れたり壊れたようになる場合は断口と呼び、こちらは結晶構造(原子構造)とは関係ありません。これらの石は結晶構造を持たないか、塊状結晶など弱い構造しか持っていない石です。

◆パーティカラー/1つの結晶体の中で、部位によって色が異なっている物。
2色でバイカラー、3色はトリプルカラーと呼びますが、それ以上が多層になるものもあります。色の境は明瞭なものからグラデーションになるものまで様々。
単一鉱物の名前以外に、パーティカラー独自の通称を持つ石もあります。有名なのは赤と緑の色をしたウォーターメロン・トルマリン(写真)と、黄色と紫をもつアメトリン(アメジストとシトリンの混合物)や水色と緑のアジュルマラカイト(アズライトとマラカイトの混合物)でしょうか。

◆多色性と変色性/似ているようで、全然違うのがこのふたつ。
多色性とは、方向によって色が異なって見えること。多色性の強い石として、代表的なものはタンザナイト、アイオライト、アンダリュサイト。角度によって異なる色がはっきり見えるものが価値が高いとされます。角度による為、石全体ではなくファセット毎に色が変わって見える場合もあります。

変色性は石そのものが光源によって、色が変わること。
代表格は5大宝石のひとつ、アレキサンドライト。ひとつの石が太陽光と、電灯下で色が変わります。*右の写真で上が自然光、下が電球などの白熱光下の色です。

◆シャトヤンシー(キャッツアイ効果)/その名の通り、クリソベリル・キャッツアイに代表される、縦に筋状の光が走る効果のこと。*フランス語でchat=猫、oeil=目。石の平行な繊維やチューブなどの構造に、光が反射することで起こるもの。繊維状構造と平行に丸く磨かれた(カボション)場合、最も効果が高くなります。虎眼石などと違い、あくまでも光の効果である為、石を動かすと光のラインが表面を滑らかに動くのが特徴。
ラインが明瞭に線になって見えるものが、より価値が高いです。

◆アステリズム(スター)/ギリシャ語のaster=星から来た名称。石表面に現れる光の線が、スター状に現れる効果を言います。石の対称性によって、4条や6条などの交差した筋状の光を呈します。こちらもカボションカットされることにより、効果を発揮します。有名なものはルビーやサファイアの6条スター(写真はスターサファイア)。
こちらも線が明瞭で、対称形が美しく、欠損がないものが価値が高いです。